惟 だ、 真 故 の 味 に 中 毒 な だ け 。
酸化迷句【酸化make】
真故【Shinyue】と彼、白城【Shiragi】の
愛のかたちをちょっとずつ語っていきたいと思っています。

第23記-第26記まで。

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◆第26記◆20060410
彼のために シドと白昼夢 や 丸ノ内サディスティック、メロウを歌った。
あとは彼の好きな曲、モルヒネ。全部林檎嬢の曲だけど。

ここでキスして。も歌った。

ここでキスして。はすごく好きな曲だけど、歌っていると涙が出るから
あまり彼の前では歌いたくなかった。
ずっと聴きたい聴きたいと言ってたから歌った。
・・・さっき驚かせた仕返しとばかりに突然選曲してね。

彼は起き上がってじっと聴いてた。真故の手を握って涙を堪えてたから、
真故は彼の目をみつめて言葉一つ一つ丁寧に歌った。
歌っているのに彼に語りかけてるように。

行かないでね
何処にだってあたしと一緒じゃなきゃ厭よ

是が精一杯の口から言える言葉。照れてしまうし、
悲しくもないのに涙が出てしまうからなかなか言えないけどこうしてなら言える。
彼がまた真故をきつくきつく抱きしめてくれるから、、、真故はまた、
おかしくなってしまう。・・・もう狂っちゃえ、真故なんか。


あなたしか見てないよ、今すぐにここでキスして。ねぇ、、、

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◆第25記◆20060410
彼が帰ってきた。
真故が電話を待ってたのに電話しないで、マンションの下で待ち伏せしてた。
携帯を気にしてたのに電話無くて、不安で外気温だけじゃなく
真故の心中も冷え切っていたというのに突然彼を見て発作で死ぬかと思った。

不安が解けたのと、びっくりして過呼吸になったので涙が出た。
何よりも彼が真故を驚かそうとずっと待っていてくれたことが嬉しかったから。

砕けるくらい強く抱きしめられて、過呼吸なのに息を止められて苦しかった。
でもこの苦しみも彼からの愛情なら悦と快感に変わる。
まだ傷は痛いのかと聞くと、真故を壊すのに支障はないと笑って答えた。

カラオケに行きたい、30分だけで好いと言われてしぶしぶカラオケへ。

彼は真故の膝枕で甘えた。
目を閉じてる彼の額と頬に触れ、痩せたなと実感させられた。
見た目はあまり変わっていないのに薄暗い部屋では何故か変化がよく分かった。

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◆第24記◆20060409
真故はどうしていいか分からなかった。
彼はどうして真故に冷たくしたのかは察しがついてたけど・・・

彼は真故に迷惑をかけたくなかったんだと思う。
もしくは自分は死んでしまうのだから
真故には知らないまま別れてあげようと思ってたんだと思う。
・・・真故が是以上、人の死に触れてはいけないと思っていたのかも。

でも真故とって、彼が死ぬなんて有り得ない。
むしろ捨てられる方が辛い。首をくくってじわじわと死ぬより辛い。

おじさんもおばさんも、
真故が狂ってしまう前にもう別れてくれても好いよと云ってくれた。
・・・勿論真故は嫌がった。彼に捨てられるのなら真故が先に逝って彼を待つと。
だから真故の好きにさせてほしいんだと頼んだ。
二人ともそうしてくれるならその方が好いよ、ありがとう。
と目じりを濡らしながら賛同してくれた。

其の日から無理にでも彼の側にいた。
どんなに冷たくあしらわれても寄るなとか出てってとか言われても無視して。
そのうち彼は寄るなとも出てってとも云わなくなって、
惟だ真故を見てるようになった。

ある日、真故がまた勝手に部屋に入ると突然抱きしめてきた。
目が腫れていてだいぶ泣いたみたいになってて、ごめんとひたすら謝ってきた。

生きてるんだよ、真故にも言ったじゃないか。
生けるところまで生きてくんでしょ。

そうとだけ言って、真故は惟だ彼に抱きしめられてた。

真故の首筋に落ちた彼の涙がとても暖かかったのを今でも覚えてる。

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◆第23記◆20060409
もうすぐ彼が帰ってくる。
帰るときに電話してくれると言ったから先に彼の家で待ってることにします。
早く会いたい。会って砕けるくらい強く抱きしめてほしい。
そのまま絞め殺されてもいいと思えてる。

彼が病気になったとき、真故はすぐには知らされなかった。

彼が体の不調を訴え始めたのは彼の受験の前。
東海でも有名な私立を受けるといっていたから勉強してて病院に行かなかった。
不調を訴えるずっと前から激痛に悩まされていたらしい。
真故には我慢するなとか云いながら、自分が一番無理してた・・・。

病院の精密検査の結果を聞こうと彼の家に行ったら、
おじさんもおばさんも居なかった。彼は部屋にいたから聞きに行った。
いつもと少し空気が違って、どうしたのと近づいたら

寄るなよ。

と冷たい一言であしらわれた。彼は立ち上がって真故を部屋から追い出し、
部屋に鍵をかけて入れてくれなかった。ずっと待っていたけど開けてくれなくて、
黙って階段を降り、玄関でおじさんたちの帰りを待った。

おばさんは酷く顔色が悪くておじさんが詳しく彼の容態を教えてくれた。

彼には病名を告げていないのに彼はもう気付いていたんだと思う。
おばさんがあんなんじゃ隠しても分かる。

自分が死ぬ病気であるのだと。

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*slave principle* Bワイ.Shinyue
 
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